Dark Successor
◆1−1
「きゃぁっ!」
無数の闇の刃が襲い掛かる。あたしは痛みで思わず床に倒れた。
いくつもの傷口から流れ落ちる血が床をべっとりと赤く染めていく。いますぐ治療が必要なくらいだった。
「残念ながら、お嬢さん……ここまでのようですね。そろそろ死んでもらいます」
それは黒衣の魔導師。悪魔と契約した、邪悪なソーサラー。闇の化け物を生み出し、一帯を支配し、恐怖と無軌道な混乱を振りまく男。一言で言えば悪の親玉だ。
その男は勝利を確信したか、持っていた杖を背中にしまい込むと、代わりに懐から黒い剣を抜き、あたしを両断にでもしようと、ゆっくりと近づいてくる。
「あたしは、まだこのまま死ねないわ……」
剣の錆なんかになるものか。右腕に意識を集中させる。ぴくん、と腕が反応する。
(だいじょうぶ、まだ呪文は使える)
右腕を軸にし片膝だけ起き上がる。そして呪文の詠唱を始めた。
あたしの左手から、夕闇色のもやが立ち上り始める。
「旧い契約に基いて――我は汝に呼びかける……」
「ほう、まだ力が」
「門よ開け――我は四大の鍵を持つ者――水のドラーケイ、炎のアザー、風のロッゲンウォルフ、大地のイアティースの徴(しるし)を確認せよ。――エルシャンローラが汝に呼びかける」
「な、なんだと。この呪文は……貴様?!」
たちまち表情を変える。気づいたようだ。しかし、ちょっと遅い。
あたしは痛みに耐えながら、しっかりと立った。そして少し残忍な笑みを浮かべる。
「闇夜の王よ――小さき闇を吸いとり夜に還れ――風に消える塵のように。
……油断したようね、ソーサラー。その距離ではこのレベルの魔術に対する防御結界の余裕はないわ」
「暗黒魔法の禁呪……おまえはあの方の……」
黒衣の男はあたしめがけて剣を構えながら突進してくる。
「ばいばい。……≪死のアニスよ来たれ≫」
あたしは致命的な時間を相手に与える莫迦じゃない。魔力をすべて開放する。
ふわっ、とオレンジ色の魔力の塊があたしの元を離れ、黒衣の男を包み込む。
ばちっ、という音が、ただの一度だけ。
「うびゃっ」
魔力の塊はすぐに空気に溶けたかのように消えてなくなる。爆発するような派手な呪文ではない……けれど、一撃で終わった。
黒衣の男は痺れたかのようにまず剣を落とし、続いて地面にくずおれた。
「ごほっ…光属の魔術士だと思っていたが……お、お前のほ、ほんし…」
男は何か言おうとしていたが、そこで事切れる。
そして、静寂。
「やった。我ながら、あの二人なしでよく勝てたものだわ」
さまざまな感情があたしを襲う。今までの苦労。街の人たちの喜び。これで平和が訪れる……
「ととと。念のために」
あたしは短く呪文を唱え、≪魔力感知≫を飛ばす。……男そのものから反応は無い。魔法使いから魔力感知ができない、それはつまり、黒衣の男の死を証明していた。まあ偽装もできるんだけど、いまの局面でそんな小細工はおよそ不可能だった。
ただし、その男の装備品は話は別だった。杖が一本、男のすぐ近くに転がっている。剣を抜く前まではずっと構えていた杖。魔力感知は敏感にこれに反応していた。それは少しいびつな先端をした杖だった。特別な魔法の杖であることは一目で分かる。
欲しい。
手にとって。
あたしの心の奥のどこかでそう呼びかける声がした。
「どれどれ。まあ戦利品ってことで……よっこらしょ」
杖を手に取り、しっかりと握ろうと……
ばちいいいっ!
「!!」
あたしの体じゅうがその瞬間、びりっと痺れた。
痛い。痛すぎる。
「わ、わわわ……いまの状態でこれ触るの、ま、まずかったかな……あはは」
そういえば出血も酷かったし、魔力も限界だ。
あたしは後ろからそのまま地面に倒れこんだ。ただし杖だけは離さなかった。
何か、とても魅力的ななにかの力が、杖を通してあたしの中に入り込んでくるのが分かったから。
◆1−2
「え、エルシャお姉さま!」
「エルシャ!」
あたしが立ち上がる力を無くして、そのまま仰向けに大の字に、地面にごろりと寝転がって10分くらい。
ようやく仲間……うん、まあ、一応仲間がやってきた。そしてすぐに状況は察知したようだ。黒魔術師も私も倒れ、私は目は開けているものの所々血たまりができている始末。
「や、やほー」
あたしはつとめて元気に声を返した。
「遅かったわね。終わっちゃったわよ〜」
「酷い傷です……」
一人の少女が、あたしの傍に身を屈む。そして左腕をゆっくりと掴む。
彼女……ミリルはプリーストだ。青色の髪をした少女。あたしより3つ下で、まだ少女のあどけなさがだいぶ残っている。
「意識を司る偉大なる者よ、呼びかけが聞こえますか。癒しの力をお与えください……ヒール!」
癒しの術。たちまち複数の傷口が塞がっていくのを感じる。いつもながらたいした力だ。
「ああん、でも回復しきれないくらい酷いです……大丈夫ですか、お姉さま」
本当に心配そうに、あたしの顔を見つめている。
ミリルのそんな表情を……あたしはかわいいと思った。
その刹那。
"かわいいね。だから欲しいんだ。あたしはミリルを、自分のものにしたいんだ…"
「え?」
あたし、今何か考えた、っけ。間抜けな声をうっかり出してしまった。
"そのすべてを奪って、支配してしまおう。あたしにはそれができる……彼女はあたしのものだ"
何が囁いているんだろうか。あたしのもの……?
"本気で心配してくれる、ミリルがとてもいじらしく可愛いよね"
可愛いね。いじらしさがたまらない。
"欲しいよね?"
そうだね、欲しいね。
"そう。あたしのものなんだ。彼女をおもちゃにして楽しみたいよね……"
いいね、おもちゃか。
「あ、あうう。だ、大丈夫ですか、お姉さま…」
ミリルがあたしの体を軽く揺さぶる。
「あ、うん……」
あたしは瞬きをする。
「だ、大丈夫。ありがとう……多分なんとか歩くくらいは…できる」
そして杖を使いながら立ち上がった。すると、もう一人の女性と目が合った。
剣士服を着た、金髪の女性。名前はクレシアン。あたしより歳はひとつ上のパーティリーダーだ。
「エルシャの命が無事で良かったわ。よく倒せたわね……」
「最後の賭けに勝ったようなものだったよ……相手が馬鹿をやってくれたから」
そうは言いながらも、あたしは彼女に対して不信感を抱いていた。
無謀とも思える敵のアジトへの乗り込み。にしては、彼女は不思議にこの砦の構造をよく知っているような気がした。そして何となく、あたしを先に行動させようとしていた。ミリルたちと分かれて行動になってしまったあたりも色々疑わしい。
いくつかの証拠が、それとなく主張している……この機に乗じて、クレシアンは私を消そうとしていたんじゃないかということ。仲間といっても、3ヶ月行動を共にしただけだ……その点はミリルについてもそうなんだけど。ただ、そう仮定したとしても、理由がよく分からない。
誰かに消される理由? 思い当たりがないわけじゃないけれど。でもそれは、あたしのせいじゃない。
などと考えていたら。
"拷問しちゃおうよ……クレシアンを。それが手っ取り早いよね"
まただ。あなたは誰?
"あたしはあなた。あなたはあたし。簡単なことよね"
そうなんだ?
"あたしもクレシアンは怪しいと思ってるんだから。それに、裏があろうとなかろうと、生意気だよね"
そうだね、少し生意気だね。きっと今日の手柄も3人のものだって言うだろうね。
"生意気な女にはしつけが必要だよね"
そうだね。
"逆らえないくらい犯しちゃおうよ"
いいね。
"あたしにはそれをする力がある。分かってるよね?"
なんとなく分かる。
"ところで、あたしはあなた。あなたはあたし。簡単なことよね"
そうだ。あたし自身だったんだ。
それっきり、声は聞こえなくなった。
「お姉さま〜」
「あ、ごめん。なに?」
「ほんとに大丈夫なんですか…さっきからぼーっとしてますし……」
心配そうなミリル。
「外に出るのもちょっと面倒ですから……ここで休んでるのも良いかもしれないです。ほら、王宮兵たちも入ってきてるわけですし」
「ううん、大丈夫……疲れたのはほんとだけど」
あたしはミリルの髪を撫でる。「宿に戻ったら泥のように休むつもりだから……戻ろっ」
そう言いながら、ちらりとクレシアンの顔を見る。
クレシアンは何か考え事をしているような表情をしていた。あたしの視線に気が付いて、その表情を崩す。あたしはにこっ、と微笑んであげることにした。
◆2−1
「あれ、エルシャお姉さま……もう起きてて大丈夫なんですか?」
高級宿屋の三階の一室。ベッドの上に座って魔法書を読んでいたところに、ミリルが様子を見にやってきたようだった。
「うん。治療してもらったしね、おかげさまで一晩中寝たらだいぶ回復したの。……そういえば、クレシアンはどうしてる?」
「クレシアン姉さまなら朝から出かけてるみたいです。たぶん今回の一件の報告とかで……帰ってくるのは夜過ぎになるんじゃないですかね」
「そう。……じゃあ今が都合が良さそうね」
あたしは魔法書をぽん、と畳むと脇のテーブルの上に置いた。
「? なにがですか…?」
にこっとした表情のまま、しかしきょとんとした眼のミリル。
「うん。ちょっとミリルと遊ぼうと思って、ね……」
あたしは立ち上がると、部屋のドアをゆっくりパタン、と閉じた。そして、そうっと内鍵を閉める。もちろん他の人が間違って入ってくることのないように。
「遊ぶって……何か面白いものでもあるんですか?」
まったく気取られていないようだ。気を許せないクレシアンと違って、表裏のないミリルは好きだ。
そう、好きだから……もっと好きなことをしてみたい。
可愛がってあげたい。
どきどきしてきた。
「ええ。……ねぇ、ミリル」
「はい、なんです…………んむっ?!」
あたしは素早くミリルの唇を奪った。すぐに彼女の体を引き寄せると、自分の両腕で抱きしめる。きゅう、とお互いの胸が合わさる感触。……これって結構気持ちいいかも。
驚きに眼を見開くミリル。しかし彼女はいま何が起きているのか理解できていないようだった。間髪いれずあたしは舌を出し、ミリルの唇から侵入を開始する。前歯のあたりに彼女の舌先がすぐ見つかり、この舌を転がすように舐め始める。
「むっ!……んふ、ふぁ……あえ、っ……」
彼女は何もできず、あたしの舌使いのなすがままにされてしまう。
お口、いただいちゃった♪
ミリルの体が、がくがくと震え始める。あたしはさらに少しだけ、彼女の口内を楽しんだ後で唇を離す。つぅ、っと唾液の糸が引いた。続いて抱えていた両腕も、彼女の体から離す。
かくん。
ミリルはその場で両膝を付いてしまった。そして、体を震えさせたまま、あたしの方を見あげる。
「お、お、お……姉さま………?」
やばい。超かわいい。
もう一度抱きしめたくなる。けれど、あたしは単にミリルとえっちをしたいわけじゃないのだ。がまんがまん。ベッドに立てかけてあった魔法の杖を手に取る。
「ミリル……あたしね、ミリルの事好きなんだ……」
ここで一呼吸置いてから、「今のその、震えてる表情とかもすっごく可愛い。だからさ、あたしね……ミリルをあたしの物にしちゃいたいんだ」
「お、お姉さま……な、何を言って……いるんですか?」
「面白いものを見せてあげる……」
あたしは短く呪文を唱えながら、杖先を床につける。不可視の魔方陣は既に引いており、あとはもう発動するだけだった。
「開け……そして出でよ。命令のままに」
その直後、あたしの足元の床から、にょきっ、と何かが顔を出した。それも1つ、2つ、3つ……たくさん。それらはうねうねと伸びながら床を這い始める。
「うふふ、来た来た♪」
「ひ、ひっ……!!」
当然ながらミリルは声をあげる。
「な、なんですかこれ………へび、じゃないですよね……あああ、私、怖いです…」
「触手って言うんだよ」
あたしは、ミリルに微笑みながら教えてあげる。
「しょ、触手って……お、お姉さま……それは暗黒の…」
お、さすがはプリースト。見たことは初めてでも、存在の系統は知っているのね。
「お、おかしいです……。な、なんでお姉さまが……その力を??」
あたしの魔法系統が力素および烈風系であることは彼女も知っている。しかし召還術士だったとしても、こんな生き物は普通は呼べないものだ。
「そのうち分かるよ……さて、それじゃ始めようか」
「な、ななな何を、でつか…」
ミリルは歯ががちがちと浮いているようで、舌っ足らずな声になっていた。
「えへへ、ミリルと遊ぼうって、言ってたよね」
あたしがそう言った直後、何本かの触手がうねうねと、膝を付いているミリルのほうに進んでいく。
「!! い、いい、いや、いやっ、やだ……お姉さま……!」
ミリルは体を起こして逃げようとするが、震えて動けないらしい。ついには触手が彼女のところまで到達し、その体に取り付こうとする。彼女は手で払いのけようとしたが、ぐにゃりと曲がるだけで何の制止力にもならなかった。
「ひぁっ……怖いよ……お姉さま……た、たたた助けて……」
「あ、ミリル……大丈夫だよ。その触手は、基本的には害を成すものじゃないから。毒素も持ってないわよ」
まあ、そう言われた所で、安心できるような外見じゃないだろうけど。
で、もちろんだけど、これらの触手を操作しているのはあたし。操作感覚については、何とも言い難いわけだけど、手の指を動かすようなイメージでいけるのだった。逆に言えば、触手を操作している間は手は基本的には使えない。意識が途切れちゃうから。ちょっと融通が効かないけれど、これは仕方がないようだ。
ともあれ、あんまり変に考える余裕なんて与えてもいけない。
あたしは触手のうち2本を使い、彼女の腕を後ろ手にして巻きつき、縛り上げる。そして他の触手を、膝の辺りからゆっくりと這わせていく。その感触を味わえれば良かったのだが、さすがにそこまで便利な機能はない。一応、何かに触ったという情報だけがあたしに伝わってくるようになっている。まあミリルの反応だけでも充分楽しめるからいいか。ミリルはなんとか侵蝕から逃れようと体を揺さぶろうとしているみたいだが、どうにもならないようだった。
ちなみに、ミリルの前方には鏡を置いてある。元は部屋の隅っこにあったものだけど、あたしが意図的に移動させておいたのだった。たぶんもミリルも、鏡に気づいてるんじゃないかな……自分が映ってるしね。
「ああっ……ふぁぁぁぅ……いやだよ……怖いよぅ…」
「あ、そうそうミリル。大声……あげたければあげてもいいよ。ただ、この部屋の音を遮断する結界は既に張っておいたんだ。だから、叫んだところで誰もこない…」
まあ、完全遮断は難しいんだけれど、部屋の前にへばりついて聞き耳でも立てない限りは大丈夫だろう。
「ひっ……!」
怯えている。ミリルの眼に、涙がじわりと溜まっていた。そう、この表情……すごくいい。あたしは思わず生唾を飲み込む。
待ってね。もう少ししたら、感じさせてあげるけど……その前に、ね。
触手のうち2本を、ミリルの顔のあるところまでもっていく。片方は左耳のちょっとしたの首筋。もう片方は右の頬あたりに寄せて、擦り付けさせる。ちなみに触手の肉感は……文字通り肉感だ。表面はしっとり濡れており……言ってみれば舌の感触に近い。
「ひゃあ!」
首筋を這われ、擦り付けられる感触に、ミリルがびくん、と首をのけぞらせて反応する。やっぱりここらへんは敏感なものだね。
でも、いまあたしが狙っているのはそこじゃなくて……。
「そろそろ頃合かな。……さあ、出しちゃっていいよ」
わざわざ口に出す必要はないんだけど、まあともかくあたしは触手に命令する。ほどなく、触手がぴくぴくっと痙攣すると、そこから白濁した液体が迸る。粘性のある白濁は、ミリルの髪とか顔じゅうとかを汚し始める。そうしてさらに、ドロドロと垂れおちていく。
「きゃあああ! な、何ですかこ、こここれ……熱いですぅ…」
「くすくす……ざーめんだよ、勿論♪」
「ざーめ、ん……え! え、えええ、えええええっ」
「まあ、男の子のとは似て非なるものかもしれないけどね、でも触手の体液の原料って、言ってみれば人間の精力なんだ。ほら、ミリル……鏡見てみるといいよ、自分のその精液まみれの顔を…」
ミリルはちらりと鏡に眼をやって……
「あ、あああ…っ!」
白濁に汚された自分を見て、がたがたと体を奮わせるミリル。余談だけど、触手のざーめんの問題点としては、匂いがあまりしないところ。男の子の独特のむせかえるようなあの匂いだけは、本物じゃないと駄目みたいね。
とはいえ、触手の白濁液まみれのミリル……たまらなく可愛い。もうちょっと言えば、ちょっとキレイだ。男の子たちが女性をこんなふうにしたがるのも、なるほど分かるような気がする。
楽しい。愉しい。あたしは勿論こんな事するの初めてだけど……こういうのが凌辱って言うんだね。まずいなあ、これ絶対癖になるね。
「くすん……お姉さま……酷い、です……なんでこんな事を…」
「えへへ。ミリルが可愛いからなんだよ」
「か、かわいい……?」
まあ、そろそろミリルの体を本格的にいただいちゃうことにしよう。怯えさせすぎて、失神でもされてはそれはそれで面倒だしね。
膝のあたりで待機させていた触手たちを一斉に動かし始めた。少しずつ秘部に近づけていったり、スカートの中から上半身に素通りさせて、ミリルの服を脱がしてみたり。
可愛いミリルの乳房が露になる。そういえば、まだブラは付けてないんだったね。
ともあれ、ミリルも、これから何をされるのか、ようやく分かったようだった。
「あぁああ……お、犯される……」
ミリルのパンティごしに触手を密着させ、ぐいぐいっと押したりしてみる。すぐにミリルから反応があった。
「あ、あんっ!」
怯え声とは完全に異質の声が返ってきた。感じてる。さらに続けて陰部に這わせていく。
「ふ、ふぁっ、あっ、いは、だ、だだだめです……そこ、だめですっ……あんっ!」
「ミリルの鳴き声って可愛いなぁ……あれ?」
ぽたーり。
透明の液体が、つつつと垂れおちている。
は、早っ。
「ミリルって……もう濡らしてたんだ?」
「ひっ! は、恥ずかしい、です……」
さらに、ぽたぽたといやらしい汁が零れ落ち始める。この様子だともう、パンティはグショグショに違いない。
「こんな触手の化け物に体をまとわりつかされて……さっきからもう感じてたんだ? 怯えたふりしながら、こんなにいやらしいおツユを滴らせてたんだ? わ、凄いなあ……見る見る間に床を汚していってるよ」
「ち、ちちち違………お姉さま、言わないで………ああ、わたし……わたし……」
あたしは触手のうち一番先端の細いものを使い、ミリルのパンティの脇をごそごそと探らせる。
……ううん、横で結わえてるやつじゃなくて、普通にはくタイプのだったか。まあ、面倒なので取ってしまおう。秘所を責めていた触手たちに命じて、力ずくという感じでパンティをずりおろさせる。
「あっ………や、やだっ! やだっ……ああああ……」
手は拘束したまま抜かれないよう注意しつつ、一気に膝下までパンティを下ろさせる。やっぱり、もう愛液でドロドロだった。ミリルのいやらしい愛液まみれのパンティ! あたしはさらに触手に命令させて、ミリルの膝を持ち上げ、そのまま足首から踵へ、つま先へ……一気に脱がして行った。すかさずそれをあたしの手元に運ぶ。べっとりと濡れているミリルのパンティーからは、彼女の女の芳香が漂っていた。
再度触手を彼女の陰部にまとわり付かせておいて、
「ほら……ミリル、見て。これ、ミリルが自分のいやらしいオツユで濡らしちゃったパンティーだよ♪」
「ふぁう……お姉さまに……み、みみみられ……あんっ……!」
あたしはその匂いをくーん、と嗅いだ後、舌を出す。ミリルの愛液を味わってみる。
「んっ……ミリルのとろとろのジュース……美味しい♪」
「うぁ……お、お姉さまが……あたしのを舐めてる……あああぅ……」
ミリルって、想像するだけで結構感じるほうなのかも。さらにぽたぽたと愛液が垂れおちているようだ。凄いなあ。あたしも興奮のあまり少し濡れてるけどね……ちょっとオナニーしたいかな。でも、それじゃ触手が使えないので、がまんだ。
「ミリル……気持ちよくしてあげるから、もっといい声で鳴いてね」
あたしは彼女のパンティを味わうことに満足し、床に置くと、そろそろ本番に移ることにした。彼女の陰部はもう、守るものは何もない。だいたいにして彼女のアソコはもう濡れに濡れており、準備おーけーだ。
触手の一本が、彼女のあそこに侵入しはじめる。
「ひああっ! ……は、入ってくる……」
一気に突き進むような馬鹿な真似はしない。まずは入り口の前後を出たり入ったり。しかしそれだけでも、彼女は強くあえぎ始めた。
「いっ……ふあああっ! あっ、 そ、そんなっ! くはっ! あん、っ……」
上半身のほうも、もうあたしのなすがままだ。そんなに強く後ろ手も拘束しているわけじゃないんだけど、もう彼女のほうには引っこ抜こうとか、そういう気力はないらしい。
そう……あとはひたすら蹂躙していくだけだ。
じゅぷっ、ぷちゅっ、とすごくいやらしい音がする。その度にミリルは小刻みに喘ぐのだった。
下だけじゃなんだから、胸も揉んであげよう。きゅっ、と触手を絡ませて、乳首のところを吸ってみたり、こりこりっといじってみたり。
「ひゃ、ひゃあああっ! だ、だめわたし……そこ……く、くすぐったい……」
「ミリルちゃんはこういうの慣れてないからね……でも、くすぐったいだけかなぁ?」
「あんっ! ……ふ、ふぁぁっ………」
ぷにっ、ぷにっ、とその弾力を確認するように楽しむ。ああう、実際に触れないのが残念だけど。まあ、乳首のほうはそのままいじらせておいて、再びあたしは下腹部の方に意識を戻す。
少しずつ奥のほうまでねじ込ませていく。すると、奥でこつん、と何かに当たった。
ミリルの処女膜だろう、恐らくは。
ぶち破ってしまおうか……ちょっとばかり痛いけれど。それとも、ミリルは好きな男の子でもいたっけかな。あたしはちょっとばかし考える。いやでも、ミリルはあたしの物だ。ここで彼女を完全に奪わなくてどうする。ただ、痛いのはちょっと可哀相かな……。
あー。
そうだ。触手にはあの手があるか。
あたしはミリルの膣を攻めていた触手に命じる。すると、そこから、とぷとぷっ!と粘液が出てくる。まあその様子は見えないんだけど、ともあれ無色のトロトロの液体だ。
「ひぁぁ……な、何か……あたしの膣に……出てきて……。あ、熱いよぉ…」
ミリルの表情が一段と火照り、息遣いが荒くなっていく。その変化に、彼女自身が敏感に気づいたようだ。
「な、なに? 急に……あそこが熱く……ふぁぁん……すごく変な気持ち、です……」
「くすっ。気持ちいいんだね?」
「こ、こんな……あんっ、触手に……わたし、犯されてる、のに……。こ、こんなの初めてです……アソコが熱いよぉ! お、おかしくなっちゃう……わたし、このままだとおかしくなっちゃうよ!」
「あはっ♪ ミリルったら。いま、ずりずりーって触手に犯されてる最中じゃない。まだ刺激が足りないんだね。きっとさ、もっと強くえぐって欲しいんでしょ?」
「あっ……はい……あ、いや、ええ……ち、ちがいま……」
「早いうちからもうベトベトに濡らしちゃってるし、ミリルって本当はすっごく淫乱だったんだね♪ えへへ、えっちぃ娘。まだ体のほうも成長しきってないうちから、もういやらしい体を持ってるなんて」
「え、えっち……いやらしい………あ、あああ……」
ちなみに半分は嘘だ。ミリルのあそこを急に火照らせたのは、触手の特別な分泌液による媚薬効果だ。これを使えば、痛みもかなり和らぐだろうと思う。たぶん。
「わ、わ、わたし………気が……狂ってしまいそうで……も、もっと……ぐちゃぐちゃに……お、おねがひしま……あふっつ……ひぃぃっ!」
「ミリル。それじゃ、いやらしいあなたのために……膣を……もっとぐちゃぐちゃに犯してあげるから。ミリルの処女、もらうね?」
「は、はい……も、もう何でも……この疼きを……とめ……――――っ、!!!!!!!」
あたしは、というより触手がだが、一気にミリルの処女膜を破った。彼女はびくっ、と仰け反り、2,3度痙攣した。触手は一旦その動きを止めてあげる。
「………ミリル?」
「あ、はふっ……」
彼女は顔を上げると、
「あたし……いっちゃいました………」
あれれ。あそこからは赤い血がつつつ、と垂れおちているが。
「痛くなかった? ミリルの処女膜破っちゃったんだよ」
「へ、へんな感じはしましたけど……いまもちょっとだけ、痺れる感じが……。あ、しょ、しょ……処女…?」
「ほら、下……見えるよね? ミリルが大人になった証。あ、いや、ミリルがあたしに奪われちゃった証が」
「ああう……お姉、さまに……あたし、が……」
「ま、痛くなくて良かったよ。それじゃあ……そろそろ、本格的に苛めてあげようか」
「えっ……。ま、まだ……」
「ミリルはさ、もうあたしの玩具」
くすりと笑った。
「大丈夫、何度も何度もイキつづけさせてあげるから。ミリルのよがり狂う声、たくさん聞かせてね……えへへへ」
「ひ、ひいぃぃぃ!」
ミリルが再度、ぶるぶると怯え始めるが。あたしは気にせずにふたたび、触手を這わせていく。
「この子たちもまだまだ元気でね、ざーめん出したりないみたい。みんなさ、ミリルの膣にたっぷりと注いであげるね。あと、ミリルだったら二本位咥えられそうだし、それから後でお尻のほうも頂いちゃうからね♪ えへへ、好きなだけ喘いでいいよ……時間はさ、まだまだ沢山あるんだから……」
「お姉、さま……」
◆2−2
「はっ!」
あたしはがばっと目を覚ました。
……ああそうだ。寝てたんだった。どれくらい寝てたんだっけかな。
それにしても、なかなかえっちな夢を見た気がする。ミリルをもう思いのままに凌辱して……。あ、いやまてよ、それは夢じゃなかったはずだ。あたしが寝たのは確か……。
「あっ、ああっ……あぁ〜、あふっ……くは、あああ、ああっ……」
あたしはベッドから起きると、部屋の中央あたりに目をやった。すると、ミリルが触手に全身を犯されまくり、色っぽい声をあげているところだった。
ああそうだ思い出した。色々楽しんだあとで、とたんに疲れがぐっと出てあたしは寝ちゃったんだった。触手には自由にミリルを弄ぶようにだけ命令しておいて。どれだけあたしは寝てたんだろうか……外を見ると、もう日は暮れていた。
「ミリル……楽しんでる?」
「お、お姉さま」
ミリルはあたしが起きたのに気づくと、
「あ、わたし……もう、自分が……自分の体じゃ…ないみたい……です…」
彼女はかなりぐったりとしていた。目もかなり死んでいる。もう嬲られてるだけという状態だったが、それでも責められて感じて喘いでいた。うーん、ちょっと楽しいところ何時間か、見損ねた。
まあ、ちょっともうミリルのほうも限界が近いだろう。あたしは触手を解いてあげると、そのまま床に倒れこみそうになるミリルの体を抱きかかえるようにして受け止めた。
「お疲れさま。……それでね、ミリルはこれからもずっと、あたしの可愛い玩具になるんだよ。それとも、そんなの嫌かな?」
「あ……」
彼女はようやく現実に引き戻されたかのように、目をぱちっと開けると、 怯えた顔をして、
「い、嫌なんて………さ、逆らえない……です………はい、わたし……お姉さまの……玩具、です……」
どうやらあたしは、まず一つ目標を達成したようだった。
◆3−1
「さっさかさー、さっさかさー。不思議なホウキでさっさかさー♪」
あたしは軽快に、床のホコリを掃いていく。
「たまにはお掃除なんてものも乙なものよね〜」
ここは宿屋の地下室。人が頻繁に立ち入ることはないようで、ホコリがだいぶ溜まっていた。あたしはそのホコリ取りの掃除をしながら、クレシアンを待っていた。
ほどなくその待ち人が現れた。金髪で長身の女性剣士。
「あ、来た来た」
「エルシャ……何よ、こんなところで用があるっていうのは?」
「うん。見てもらいたいものがあってね」
あたしは、部屋の中央に手招きする。机の上に水晶球がひとつ。
「これ?」
「うん、これ。よく水晶を覗いててね……」
あたしは水晶球の上に手をかざすと、短く呪文を唱える。ぽわっ、と球全体が光りがかり……中に何かの映像が現れる。それは一枚の紙切れ。印が押されており、何かの念書のように見える。
[クレシアンへ
当件完遂により、1500クレッドを支払うことを約束する]
当件完遂により、1500クレッドを支払うことを約束する]
こんな事が書いてある紙切れだった。しかしクレシアンはこれを見るなり、表情が一気に険しくなった。
「え、エルシャ…?」あたしの真意を図るかのような視線で問いかけてくる。
「……なにかしら、これは」
「どっちかというとあたしが聞きたいかな。予言の遠見とかいう、ちょっと面白い魔法を使ってみたらこんなのが出てきたのよ。クレシアンの名前が出てきてるのがまず不思議なんだけどさ、それとこの1500クレッド。今回あたしたちが受けた依頼にこんな金額は無かったよね」
「なにその遠見の何とやらって……私はこんな紙切れ、見たこともないわ」
クレシアンはしかし冷や汗をかいているように見えた。まあ確かに、予言の遠見とかいうへんてこりんな魔法は無い。未来云々を見る芸当が出来るのは運命神の神官くらいだろう。クレシアンの持ち物を調べさせてもらって出てきた紙切れをイメージにしただけだった。ま、ともあれ彼女は嘘をついている事は分かった。
「ふーん、そうなんだ……でも面白いよね、1500クレッド。まるでさ……そう」
あたしはわざとワンテンポ置いてから、
「人ひとり暗殺するときの値段みたい」
「!」
クレシアンはざっ、と一歩後ろに引くと、いつでも動けるような体制を取った。まあちょっとかまを掛けてみただけだったんだけど、やっぱり凄くあたしに関係ありそうだ。
「何か……エルシャは知ってるのかしら?」
すごく硬い声。緊張しているようだった。しかし、これから妖魔と戦うわけでもなかったから、長剣などは携帯していない。腰にひとふりの短剣、彼女にあるのはそれだけだった。
「いや、何かあるなあって思ってるんだけど……あたしも正直分からないんだ。ただ、これについて聞いてもさ、きっとクレシアンは何も教えてくれないんじゃないかってね。まあ、教えてくれないならそれはそれでいいんだ。……すごく手っ取り早い方法があってね」
あたしは一歩後ろに飛びのくと、手に持っていた杖の先を床に付ける……そして一言。
「開け……そして出でよ。命令のままに」
ぞわぞわ・・・にょこにょこっ。
例によって、石造りの床から、触手が沸いて現れる。その数は10本………あたしが呼び出して操れるその全てだ。ただし、触手のうち3本ほどは、あたしの手元に残しておく。いざという時に身を守るためのものだ。触手は必ずしも女の子を嬲るためだけのものではないわけで。
「な、何よこれっ!?」
クレシアンは対魔法防御力のある上着を着ている……そして凄腕の剣士。だからこそ、咄嗟の事態でもピンチを招かない。けれど、触手がまさか出てくるとは夢にも思わなかっただろう。術者であるあたしを力ずくで抑えるというタイミングはとっくのとっくに逸してしまっている。
「触手。それがどんなものかは、頭の切れるクレシアンだったら、だいたい推測は付くんじゃないかな?」
あたしは一息入れて、「クレシアン……砦の悪いソーサラーを倒したのはあたしなんだ。でも、あたしたち3人の功績になってるんだったね。まあ、そんなものかもしれないけれど……ちょっと配慮が足りなかったんじゃないかなって。まあ、せっかくいい機会だからさ……お仕置きしてあげようと思うんだ」
「! ……いつものエルシャじゃないわね……いったい、何者なの?」
「あたしはあたし。それ以上でもそれ以下でもないわ。簡単なことよね」
あたしがそう答えたとき……彼女は懐から何かを取り出すと、あたしの顔めがけて何かを撒いた。
「?!」
砂?……それとも何かの灰? あたしは触手を操り、なんだか分からない粉を防ぐ。けれど、クレシアンにしてみればそれで充分だった。あたしの一瞬の隙をついて、部屋から出ようと駆け出したのだった。開いたままになっている地下室の入り口から外へと。
さすがだね……触手の速度じゃクレシアンを捕まえることはできない。けれどね。あたしは彼女の背中を見て、くすっと笑みを漏らした。そして、ゆっくりと7本の触手を地面に這わせ、彼女のあとを追わせる。
「……ミリル!」
入り口の近くでクレシアンがそう言った。地下室から外への通路の途中にミリルが立っていたようだった。
「クレシアン姉さま?」
「そこをどいて……いや、一緒に外へ! いまのエルシャは……危ないわ!!」
クレシアンがミリルを押しのけようとする勢いで外に出て行こうとするが、狭い通路だ。そして、彼女にとっては想定外の事態が起こる。
「!?」
ミリルがさっ、とクレシアンの後ろに回りこむと、その腕を羽交い絞めに押さえ込んだのだった。まったく予期しない行動に彼女はバランスを崩し、地下室の中の方に何歩か戻されてしまったのだった。
「な、何を……ミリル!?」
「ごめんなさい、クレシアン姉さま……」
ミリルはおどおどしながら、
「あたし……エルシャお姉さまには逆らえませんので……」
そうだ、いい娘だ。
「くっ! なにか吹き込まれたのね……どいて!」
「きゃあっ!!」
クレシアンが強引に体を揺さぶり、それからミリルを一気に吹っ飛ばした。彼女は背中から床にしたたか打ち付ける。凄腕の女性剣士と、戦闘訓練も特には受けていない華奢な神官では、さすがに仕方ないか。で、クレシアンはすぐさま、跳ね上がるようにして再度外に逃げようとするが。
「もう遅いよ」あたしは笑った。
クレシアンの両足首を触手が捕らえる。ぐいっと巻き付くと、彼女は前のめりにして倒れた。残りの触手も彼女の体に巻きつき、そのまま先ほどまであたしの居るところまで引っ張り込んでいく。
彼女はもう逃げられない。あたしはミリルのところへ駆け寄った。
「ミリル……頭打たなかった、大丈夫?」
彼女に手を貸して起こしてあげる。
「お姉さま……はい、大丈夫です……。く、クレシアン姉さまって力ほんとに強いですね…こほっ」
「ミリル。ここ、少しホコリくさいから。少し疲れているでしょう? 外の方に出て、この地下室に誰も入らないように見張っててもらえないかしら」
「あ、はい……分かりました、お姉さま」
彼女は素直にうなずき一旦外に出かけるが、一度立ち止まると、
「あの……お姉さま。クレシアン姉さまを一体……」
「大丈夫。ちょっとばかし、お仕置きをしてあげるだけだから……それとも何か?」
あたしはくすっ、と微笑むと、
「ひっ! ……あ、な、なんでもないです……」
彼女はぱたん、と扉を閉めて、そのまま外に出て行ったのだった。
◆3−2
「私を……どうする気?」
クレシアンは、触手に絡め取られて立ち上がることもできないまま、すごい目つきであたしを睨んでいた。
でも、心なしか悔しさとか不安とかも表情に現われているように感じられた。うん、こういう風に敵意剥き出しにされるのもいいかもね。あたしもこの後やりがいがあるってものだ。
「聞きたいことはあるんだけどね。そんなの後でいいんだ………さっきも言ったでしょ、お仕置きしてあげようって。今の立場もさ、分かっていないようだし……」
触手の二本を、彼女の服の中に潜り込ませていく。もぞもぞ……とおへそのあたしから、胸へと這い登らせていく。
「な……! え、エルシャ……何をっ!」
「だから、お仕置きですわ♪」
ブラジャーごしに、ぐいぐいと彼女の乳房を押したり撒きついて揉んでみたりしてみる。さらに1本の触手を、今度は背中から首筋まで、ちょっと乱暴に這わせていく。
ぐにぐにぐにぐに。
「あっ……エルシャ……こ、こんな…くっ……ことしてただですむと……あああっ!」
クレシアンが苦い表情をしながら、体をぶるっと奮わせた。
「くすくす。服越しに体の中を這い回られる感覚はいかが? ……あなたの体はね、いまからあたしの思うように蹂躙されていくんだよ」
彼女はじたばたと体を動かし抜け出そうとする。が、あたしも気を付けてる最中だ。いくら力が強いと言っても、この子たちの圧力には敵わないんだよ……女の力の限界ってやつだね。
「は、離せ! こ、この糞女!」
「きゃっ。クレシアンったら下品だね。でもさ……ほんと立場が分かってないんだなあって。もう、手っ取り早く犯してあげるわ。そうすればきっとよく分かると思うんだ……くすっ」
あたしは触手を操作して、彼女の上着を剥ぎ、ブラジャーを上にずらし、それからパンティーを強引に脱がしていく。彼女の罵声が心地よく聞こえた。それから、彼女の体を馬乗りの形に固定していく。
「わは。恥ずかしい格好だね……。前戯なんてしてあげないよ。突っ込まれれば自然と濡れていくっていうしね………」
そして彼女のあそこに、触手をずぷりと潜り込ませる。
「ひ、ひいいっ!!」
クレシアンの悲鳴。あたしは構わず触手をさらに奥に侵入させ、そのあと出したり入れたりと。
ずぷっ。ずぷっ。ずぷぷっ。
「あ、あああ……ががっ……や、やめ……やめろっ…」
「いいよ……大声だしても。喘ぎ声でも叫び声でも。ここは誰もこない地下室だよ……好きなだけ鳴いてね…クレシアン」
「く、糞女………! 屑魔法使い…! 鬼畜…!」
むかっ。むかむかむか!
「前言撤回」
あたしは彼女の口も塞ぐことにした。問答無用で、触手を彼女の口の中に侵入させていく。
「!!!が、が……あぶ、ぶぶぶ…!!」
「うふ。気に入ってくれたのかな? あ、そうそう。舐めるのは好きにしていいけれど、噛むのはやめた方がいいよ。そのままだと口の中を蹂躙する程度だけど、怒らせると喉奥まで突っ込まれて、いやーな目に逢うからね。やってみたければ一度くらい試してみてもいいけれど……」
ちゅぷ、じゅぷっ。彼女の口と膣を触手が思い思いに犯していく。うん、いい感じだ。あたしは操作を触手自身に任せることにした。あたしが意識しなくても、触手というのは穴という穴を犯してくれるようになっている。女を嬲り、その精気を吸い取る生き物。
「う、ううっ……ああう……」
口を塞がれ、四肢も動けず、ひたすら嬲られていくクレシアン。
「あはっ……この子たちも興奮してるみたい……」
胸のあたりを弄んでいた触手が彼女の体から這い出ると、そこからびゅく、びゅくっと白濁色の液体を垂らし始める。
「あはは……ザーメンいっぱいだ…。いいよ……好きなようにクレシアンを貪っちゃって……膣の中にも、好きなだけ白いのでも透明のでも、流し込んじゃっていいよ。あはは、悶えてる……苦しい? それとも気持ちいいの? それとも、気持ちよすぎて、もうあたしの声も聞こえないのかな……」
◆3−3
そして、びくびくっと、3回ほどクレシアンがイったのを確認したところで、あたしは口の中の触手を外してあげることにした。まあ、何ていうか……あれは結構苦しいとあたしも思うからだ。だらりと、半透明の液体が彼女の口から零れ落ちていく。何度か口の中にも白濁液を流し込んじゃったみたいね。
ま、それも口だけだ。今は膣に2本、お尻にも1本、触手が抽送を繰り返している。
「どう、クレシアン………またイカされちゃったみたいだけど? 気持ちよかった?」
「…………うっ……ああっ、あ……あっ……ふぁぁ…」
だいぶおとなしくなったみたいだ。あたしは、彼女の犯す触手を、膣にある一本だけにして、あとは一旦引き抜いてあげる。それくらいなら話くらいは聞けるんじゃないかなあと思ったからだ。
それでも勿論、残りの一本の触手はといえば、ちゅぷ、ちゅぷ、といやらしい音を立てて彼女を責めていくのだった。
「どう? まだあたしの事を罵ってみる気力はある?」
「エルシャ……も、もう、許して……」
クレシアンの先ほどまでの威圧はどこへやら。涙を溜めて懇願を始めた。
「うん。立場は分かってくれたみたいだね。……ちなみにさ、いまあたしはほとんどこの子たちに命令出してないんだ。拘束弱めだから……頑張れば抜け出せると思うよ」
あたしがそう"助言"してあげると、彼女はふるっ、と体を確かに動かそうとしたようだ。けれど、結局ほとんど動かないまま、
「あふっ……ひ、ひぁ……ああっ……」
と喘ぎ声をあげるばかりだった。あたしはくすくす、と笑う。
「力が入らないんでしょう。意地悪だったかなあたし……。これだけ触手に犯されちゃったからさ、心は別としても、もうクレシアンの体はこの子たちに支配されて、逆らえなくなっちゃってるんだよね。それとも、もう心も負けちゃったのかな? いいんだよ………身も心もさ、堕ちちゃって……たぶんそのほうが楽だろうしね」
触手の一本に命じて、彼女のぴん、と立った小さなクリトリスをその先端でつん、つんと刺激させる。
「ふあ! き、きっ………ひ、ひゃん!」
クレシアンはプライドが高い女だから、感じていても、あたしがいくら気持ちいい?と聞いてもうんとはまだ一度も頷いていなかった。でもね……もうクレシアン、あなたは堕ちるしかないんだよ。
あたしは、彼女の喘ぎ具合を見て、そろそろイキそうだな、と判断したころに、クリトリスへの刺激をやめ、膣を責めていた触手も抜いてしまう。胸への刺激も何もなし。ただ、彼女の四肢を拘束しているのみだった。
「あ………っ」
あたしはクレシアンの正面に座って、その反応を見ることにした。
彼女は、体をぶるぶる、と震えさせながら、あたしの方を上目で見つめると、
「………や、やだ……こ、このまま……なんて……」
「え、どうしたの。せっかく休憩させてあげようと思ったのに……」
「あ………あそ…こが………い、いや、こんなの……」
「何か欲しいんだ。正直にあたしにお願いしてみる?」
「…………」
「言わないと、しばらくそのままだよ。……あたしはどうなってもいいんだよ」
「な……」クレシアンは悔しそうに、小声で、
「なかに……入れて……イカせて………くっ、ください…」
「え、何か言った?」
「私の膣に……あれ、入れてください……イけなくて……だめ、おかしくなる……」
「あはは…っ。化け物に犯して欲しいだなんて。いやらしいな……ヘンタイだね♪ ……それじゃあさ、こう言えばあたしはその通りにしてあげるよ……」
あたしは彼女の耳元で囁く。彼女は「くっ……!」と、嫌がるそぶりを見せていたが、あたしは待ってるだけでいい。彼女はほどなく、言われた通り繰り返した。
「あたしのいやらしいお○んこに……その触手をブチこんでかき回してください……気持ちよく……なりたいんです……」
「はいはい。まったくもー、えっちな娘♪」
あたしはお望みどおり、触手を彼女のあそこに挿入し、膣内をぐちゃぐちゃとかき回していく。一本だけなんてつまらないことはしない。続いて拘束用の4本を除く6本全ての触手を使って再び彼女を責めはじめた。
「あっ! ああっ、いいよ……あはぁ、気持ちいいです……」
「えへへ……そうそう。思った通りの事を素直に言うのが一番だね。そう、クレシアン……あなたは犯されて悦んじゃう淫らな女の子なんだってこと、分かったでしょ? 髪の毛からつま先までさ、どろどろに汚してあげるから。もう、あなたはあたしの奴隷なんだよ……」
あたしはそれから、彼女が堕ちていくのを心行くまで楽しんだのだった。
◆4−1
「あ〜、悪い魔術師もいなくなったし。世は平和平和♪ 平和っていいわねー」
心地よい青空の午後。
あたしはうーん、と大きくのびをしながら、地下室へと入っていく。
「朝もゆっくり寝ていられるし、お風呂にもいつでも入れるし。美味しいものも食べられるし、それに…」
カツン、カツン。ブーツを履いてきてしまったので、金具が石造りの階段と接触し音を立てている。ほどなく、地下部屋の入り口の扉が見えてくる。
「あたしには退屈しのぎもあるしね♪」
地下室には特に鍵は掛けてない。あたしはドアノブを引いて開ける。
「はぁーい、元気?」
がちゃり。
地下室の空気が流れ込んでくる。独特の匂いが鼻についた。
「うわぁ……すごいザーメンの匂いだなぁ」
そう言いながら、部屋の中へと入った。
「ひ、ひぁぁぁぁ! はん、はぁぁぁん!」 |
「お姉さまー」
そのとき唐突に後ろから声をかけられた。ミリルの声だった。
「あら、ミリル……どうしたの?」
「はい、お姉さま。おやつのパイが焼けましたので呼びに……」
そういうミリルの首にも首輪が付けられていた。もちろんあたしの玩具の証だ。
「そう、ありがとう……ところで、ミリル。あれはちゃんと付けてる?」
「は、はい……」ミリルはちょっとだけ口ごもって、
「言われた通りにしています…」
「それじゃ見せてみて」
あたしがにっこりと言うと、彼女は恥ずかしそうに、
「こ、ここで……ですか?」
「もちろん。それとも……嫌なのかな? くすくす」
あたしがそう言うと、彼女の顔がすぅっと青くなる。
「あっ……あ、ひぃ………分かりました……ちょっと恥ずかしいですけれど」
ミリルは自分のスカートをたくし上げてみせる。パンティは穿いておらず、その下半身が露になっている。アソコにローターを咥えており、そこから腿にかけて、トロトロと彼女の愛液が流れていた。相当はずかしいようで、顔を横に俯かせている。
「き、気持ちよくて……おツユ、溢れさせちゃってます……あ、ああっ、他の人にも見られてるかと思うと、何だか……さっきよりえっちな気分になってきちゃってます……」
くすす。ミリルの恥ずかしがる表情はいつ見ても可愛いものだ。
「今日は一日ずっと付けてるのよ。さあ、それじゃお茶にしましょうか……」
あたしはクレシアンの方を向くと、
「ちゃんとみんなの分も用意しておくよ。後で呼んであげるね」
「あ、あの……エルシャ様」
ふと、クレシアンを犯している少年の一人がおずおずとあたしに聞いてきた。
「その…ミリルちゃんとは……やらせてもらえないんでしょうか」
あたしは笑った。
「うふふ。残念だけどダメ。ミリルはあたし専用の玩具なんだから。クレシアンだけじゃ駄目なのかな?」
「あ、いえ……そんなことは……ありません、けれど……」
「まあ、あなたの場合、歳の近い子を犯してみたいんでしょうね。うん、代わりに何か考えておくよ……」
◆4−2
「紅茶とパイの、優雅な午後の昼下がり……」
あたしは、六人掛けのテーブルで一人で座っていた。ミリルとおやつを済ませた後、彼女にクレシアンたちを呼びに行かせていた。まあ、クレシアンたちはシャワーが先だろうから、おやつにありつけるのはもう少し先になりそうだけれど。
あたしは少し色々と考えていた。
今、あたしはほとんど自分の望んだとおりの生活を過ごしている、と思っているんだけど……うん、何かひとつ、ひっかかるのだ。何かが欠けている? あるいは何かが紛れ込んでいるのか。そして、それはいつからそうなったのか。
クレシアンの事について考えてみる……あたしの奴隷になった彼女は、あらいざらい喋ってくれた。
あたしの素性……前半生っていうのかな……を知っている人間が、隠密にあたしを殺そうとしていた。そしてクレシアンに依頼したらしい。ちょっとばかりプライドは高いけれど腕も立ち、邪悪が大嫌いな彼女の事、オーケーしてしまったらしいんだけど、結局あたしを殺す事はできなかったのだそうだ。まあそうだね、あたしは普通の人間なんだから……その厄介な生まれを除いてはね。
邪悪なソーサラー退治のときの違和感については、これはあたしの考えすぎだった。冷静になって思い返せば、優先すべき目の前の邪悪を倒すのにあたしが居なければ話にならないわけだしね。ただ、あの時はなんだかあたしもちょっと……変に感情的だった。
あたしは、茶色い魔法の杖のことを思い出す。……そうだ、あの時あの場所に、他に誰かが居なかっただろうか。いや、思いつく限り他に誰も居ようがないんだけど……。
「一つ重要なのは」あたしはわざと口に出して考える。
「これはあたしが本当に望んでいた状況なのかどうか」
いまあの杖は宿の三階に置いてある……答えはあの杖が知っているような気がした。
◆4−3
あたしはしばらくしてから、宿の自分の部屋へとやってきた。
予めあたしはミリルに、しばらく経ったら部屋に来るように言っておいた。この後何が起こるか、あたしにも予測が付かなかったから。ただ、何かが起きる……というか、起こせるという事だけははっきりと分かっていた。
「そう、あたしがね、一番引っかかっていたこと……」
ベッドの上に腰掛け、部屋の隅に置いた魔法の杖を手に取ると、目を瞑って意識を集中させる。
そして、呼びかける……ある存在に。
聞こえるかしら? あたしという名前のあなた。
"……もう納得してたと思ってたんだけどなあ。何が気になっているの?"
意識が返ってくる。そう、あたしの心に入り込んでいる心……。
うん。あなたは一体誰なのかなって。
"あたしはあなた。あなたはあたし。簡単なことよね"
そうなのかな。……ここ最近のあたしは、自分が自分でないような気がするの。
"それはあたしのせいだって言いたいのかな"
あなたは本当にあたしなの?
"何度もそうだって言ってるわ。そうね……わからず屋のあなたのために、ここでだけ教えてあげようか。後でさっぱり忘れるはずだけどね。あたしは、あなたの本来もっている、どす黒い欲望そのもの。本来はね、あんまり出てくる事はなかったんだけど、あなたが力を求めちゃったから……"
力。ああ、あの杖の力。
"あたしから聞こうか。なんであなたはそんなに力を欲しがるの?"
理由か。むずかしいね。
"何言ってるのよ。あなたは知ってるはずよ"
不安……かな。
"いまいちはっきりしないわね。でも、あなたのそうした理由から、あなたはミリルとクレシアンを好きなように弄んで、あなたの奴隷にしちゃった。逃れられないくらい、あなたは彼女たちを変えてしまった"
あ、あなたがそそのかしたんじゃない……そう言えば。
"あたしはあなたに提案しただけよ。第一、あなた楽しんでるじゃない……偽善者ね。その裏ではくすくすといつも笑ってる。闇の子供って呼ばれてることはまさか忘れてないわよね?"
あっ! そ、それは……言わないで。
"逃げてきたんだよね……怖くて。"
やめて。やめて。やめて。あたしは人間なんだから。
"うん、人間だね。でも、すごくたちの悪い人間だ"
あたしが望んだ事じゃなかったんだから。
"あはははははは。逃げただけじゃ運命から逃れられなかったってことだね。あなたはそこから抜け出す鍵もひとつも見つけられない。残念だけど……いまのあなたはあたしを必要としている。あたしが必要としているんじゃないよ? あなたが呼んでいるの。あなたは自分のために、まわりを支配して楽しんでいる.。しかも巧妙にね"
あ、あああ……。
"もう問答は無意味だね。終わりにしようか……ねえ、あたしはそんなあなたが大好きなんだ。あなたはあたしが好き?"
す、好き、です……
"正直でいいね。それでさ……あたしはあなた。あなたはあたし。簡単なことよね"
そうだね、簡単なことだったんだ。
………。
……ああ、あたまの中がまっしろになっていく。もう何が何だかよく分からなくなってきた。
だけど、これだけは忘れないよ……あたしは今、自分に負けたんだってことを。
あと、何か言ってたね。あたしが抜け出すための……鍵?
◆EPILOGUE
「…さま…」
「エルシャお姉さま!」
あたしはミリルに呼びかけられて気が付いた。先ほどと変わらず、ベッドの上で座っていた。
「どうか…したんですか…? いったい……」
あたしは苦笑いを浮かべた。
「あはは……あたしね、勝てなかったみたい。自分自身にね……」
あたしはミリルを引き寄せると、きゅっと抱いた。やわらかい。心が少し落ち着いていく。
ミリルは、あたしの自嘲めいた口調に何か気になったようで、
「何かと……戦ってらしたんですか…?」
さすがはプリースト。分からないなりに、何かが見えているんだろう。
「うん。あたしが……弱いのかな。まあ、またいつか、もう一度問いかける機会があるんじゃないかと思ってる。それまでは……あたしはいまのままのあたしでいるつもり」
あたしは、ミリルの服の下に手を入れて、その胸を揉み始める。もみもみっとね。
「ふぁっ…」
敏感に反応するミリル。あたしはしばしその反応を楽しむ。うん、やっぱり……可愛い。そしてこんなミリルはもう、あたしの…。
「お、お姉さま……わたし、よく、分からないんです……ふあっ……」
あたしに一方的に遊ばれながらも、ミリルは続けた。
「分からないんですけれど……あふっ……わたしはお姉さまのおもちゃですから……どんな酷いことされてもいいんです……。だって……ひぁぁぁ、わ、わたし……お姉さまのこと……好きなんです」
「あ……」
あれ?
「ありがとう……」
あたしはミリルの髪をやさしく撫でた。
そうだ。一つ鍵を見つけたような気がする。ミリルがあたしにとっての鍵なんだ。でも、今はまだ……。
あたしの心の中に、どす黒いなにかが入り込んでくるのを感じる。それがいまのあるべきあたしの本性。ミリルの唇にさっとキスをして、それから体を離した。
「うん。もう大丈夫……さて。この後で出かけるから、ミリルも準備しておいてね」
「は、はい。……どこへ?」
「あたしを謀ろうとした、クレシアンの雇い主に報復をしてあげたいの。その人の娘さんたち、割と可愛かったからさ、あの娘たちを玩具か、うちの子飼いの少年たちの肉便器かにしてあげようと思うんだ。楽しみだね〜」
いまからわくわくする。あたしはにこっと微笑んだ。
(了)
- Comment(05/9/12)
サディスティックな少女の言動は、旧サイトから多かったと思いますが、いよいよ今回それを思う存分発揮した作品でもあります。
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